教務部より
総合的な探究の時間【1年生】地域課題研究講演会②
総合的な探究の時間【1年生】分野:地域理解
〈地域課題研究講演会〉
「地産地消と地域振興」
10月17日(火)、「地産地消と地域振興」と題して講演会が行われました。講師は、道の駅「さくらの郷」駅長の安齋正人さんです。
安齋さんは旧岩代町のお生まれで、令和元年から道の駅「さくらの郷」の駅長になられました。令和3年には、「さくらの郷」の取組みが全国的に評価され、農林水産祭天皇杯むらづくり部門で「内閣総理大臣賞」を受賞しています。
「さくらの郷」は、この地域の農家の女性有志6名が、地元を元気づけようと作った直売所が始まりでした。たった6人の女性たちで始まった直売所は徐々に大きくなり、行政を動かし、現在の形になったのです。今、日本では人口減少によって存続の危機に陥っている自治体がたくさんあります。地元の食材などを使い、地域の人々が工夫を重ねて商品を開発して売る、というスタイルの地産地消は、野菜や果物などを作る人々の意欲を高め、売り買いの場としての「さくらの郷」には人々の交流が生まれ、結果的に地域が活性化していきます。もちろん、観光客も増えるので、人々の交流は広がっていきます。
地域振興の好例としてだけでなく、長年の地道な努力が評価されたその取組みについて学び、生徒のみなさんも自分の地元のことを考える機会となりました。
10月10日(火)には、「地域課題研究見学会」の一環として二本松営農ソーラーとあわせて訪問しました。
総合的な探究の時間【1年生】地域課題研究講演会①
総合的な探究の時間【1年生】分野:地域理解
〈地域課題研究講演会〉
「農業者が食料とエネルギーを作る時代」
9月26日(火)、「農業者が食料とエネルギーを作る時代」と題して講演会が行われました。講師は、二本松営農ソーラー㈱の代表取締役の近藤恵さんです。
近藤さんは有機農業経営を行っていましたが、東日本大震災で廃業された後、2015年から2019年までの再生可能エネルギー事業の会社経営を経て、現在、営農型発電事業や農業法人の代表取締役などの役職の他、多方面で活躍していらっしゃる方です。
今回は、二本松市で行っている農業と太陽光発電を組み合わせた営農型発電についてのお話をしていただきました。持続可能なエネルギーシステムや農業とエネルギー創出との知られざる関係と可能性について学び、多くの新しい発見がありました。
生徒のみなさんが社会の中心として活躍する時代に、今のような生活が持続しているのか、日本のエネルギー問題や食糧問題はどうなっているのかを考えるとても良い機会となりました。
10月10日(火)には、今回のお話をうけて、実際に営農ソーラーの現場の見学会が予定されています。
総合的な探究の時間【1年生・2年生】工夫・改善・品質管理講座
総合的な探究の時間【1年生・2年生】分野:社会理解
〈工夫・改善・品質管理講座〉
講演「QCサークル活動について」
講師:持地 淳 氏
(QCサークル福島地区幹事長・㈱日産自動車いわき工場管理課)
事例発表「サイクルタイム28sへの挑戦」
発表者:デンソー福島㈱福島工場モールドサークル
事例発表「パンパン足よスリムにな~れ」
発表者:養護老人ホーム希望ヶ丘ホームひまわりサークル
去る9月15日(金)、19日(火)の2日間にわたり、「工夫・改善・品質管理講座」を行いました。
企業では製品の不適合品(いわゆる不良品)をなくしたり効率よく仕事を進めたりするための工夫や、サービスの質の向上を目指す取り組みが日常的に行われています。そうした管理・改善活動を行う企業内の小集団を「QCサークル」と呼びます。QCは品質管理(Quality Control)の略語です。卒業後、就職する人の多い本校生にとって、QCは必ず知っておかなければならないことです。
企業で実際に行われているQCサークル活動に触れることで工夫・改善の大切さを知り、実社会に役立つための基礎を養う目的で、今回の総探ではQCについての講演と事例発表の機会を設けました。
まずは両日とも講師の持地淳様より講演をしていただきました。企業でのQCサークル活動の説明にとどまらず、社会人として大切な心構えや考え方、仕事をすることの意味なども含めた非常に有意義なお話をいただきました。
続いて2年生対象に、デンソー福島㈱のモールドサークルさんの事例発表が行われました。製造業の職場で「誰もがやりやすい職場」を目指した工夫・改善の事例です。生産の現場に新しく導入された自動機をめぐり、作業工程のサイクルを、理想タイムである28秒にするための試行錯誤のドラマでした。
同じ作業に関わる年齢も経験も体格も異なるメンバーが「誰もが」理想のタイムで、しかも負担なく「やりやすい」動きを追求していく過程は本当に面白く、興味深いものでした。2年生には工業科しかありませんので、多くの生徒のみなさんが製造業やインフラ関係に就職します。通常の工場見学や現場見学では味わえないような、自分が働く姿をイメージできる事例発表だったのではないでしょうか。
さて、工業科と家庭科の生徒がいる1年生には、養護老人ホームの希望ヶ丘ホームのひまわりサークルさんの事例発表がありました。利用者さん(高齢者)の足がむくんでしまうという状態を何とか改善できないかと職員さんたちが奮闘する物語です。問題となっていることは何かを、データをとって明らかにし、改善活動の計画を立て、みなさんで勉強と試行錯誤を繰り返し、見事に「むくみ」が解消されるという、ドラマティックな展開に感心しました。
福祉施設に限らず、「人」が相手のサービスにも様々な改善の余地があり、情熱と粘り強さを持って取り組めば、サービスは向上するのだと実感しました。
2つの事例発表に共通することは、きちんとしたデータをもとに考察をし、試行錯誤を繰り返している点です。QCの考え方を身に付け、どのような仕事に就いても「工夫」をし「改善」を心掛け、周囲と協力しながら「楽しむ」ことができれば、きっと自分の仕事に誇りを持つことができるでしょう。そんなことを教えていただいた2日間でした。
総合的な探究の時間【1年生】こころの授業
総合的な探究の時間【1年生】分野:自己理解
〈こころの授業〉
「こころのチャンネルを変えてみよう」
8月29日(火)、9月5日(火)の2週にわたり、1学年の2クラスずつで「こころの授業」を行いました。講師は、本校職員です。
まずは自分の「行動」を振り返ることで「適応行動」を見つけることからスタート。「適応行動」とは、「問題が生じないために普段当たり前に取れている行動」のことです。
そして、気持ちを切り替える方法や気持ちを楽にして調子をよくする方法などを、様々なワークショップを行いながら学びました。
こころの在り方やペースは人それぞれ。良い悪いということはなく、お互いを認め合うことが大切だということも学ぶことができました。
自分のいいところやできていることを自分で認めて、ストレスを上手にコントロールできるようになりました。今後の学校生活に活かせるといいですね。
総合的な探究の時間【2年生】職業人講話
総合的な探究の時間【2年生】分野:社会理解Ⅱ
〈職業人講話〉
6月23日(金)に、2年生を対象とした「職業人講話」を行いました。今回は各科ごとに講師をお招きし、それぞれが学んでいる分野に近いお話をしていただきました。
◯機械システム科「製造業の仕事」
講師:鈴木 晃 氏(三光化成㈱福島工場製造技術係係長)
加藤良隆 氏(三光化成㈱福島工場品質管理係係長)
「ものづくり」とは何か、製造業の現場の雰囲気はどうなのか、コミュニケーションの取り方は?製造業の仕事をしていくうえで大切な心構えは?第一線で働く方のお話をじっくり聞く機会はあまりありません。「やりがい」とは与えられる受動的な態度では手にすることはできないものだ、という鈴木氏の言葉に、はっとした者が多かったようです。働くことの意味や、その大切さ、すばらしさを伝えていただけた講話となりました。
◯情報システム科「ゲームプログラマーの仕事」
講師:丹治慶太 氏(プログラマー)
高校生が大好きなゲーム、その魅惑的な世界に生きる丹治氏は、SQUARE ENIXでゲーム制作に携わってきたバリバリのプログラマーです。そんなプロフェッショナルな方のお話を聞くことができた良い機会でした。ゲームを作る過程やプログラマーの仕事の仕方など、興味あるお話に、情報システム科のみなさんは真剣に耳を傾けていました。将来、この中からゲームを作る側の仕事に就く人も出てくるでしょう。
◯都市システム科「建設業、建設会社とは」
講師:山川博徳 氏(菅野建設工業㈱副社長)
イメージが固定化されている「建設業」ですが、その仕事は幅広く、様々な分野があり、本校の都市システム科で学んだことを生かすことができる業界であることがわかりました。新しい発見もあり、山川氏の実体験をもとにしたお話は、都市システム科の生徒のみなさんの生き方にも影響を与えたようでした。人々の生活を支え、自分の仕事の成果が後世に残る、そんなやりがいのある建設業のお話でした。
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